藤森 始めに、現在の事務所を構えられるまでのお話を伺います。
明石 大学卒業後、一念発起して司法書士の資格を取得し、司法書士事務所に就職しました。そして結婚を機に一時休職していたのですが、急病に倒れてしまった方のピンチヒッターとして復職。その方はそのまま亡くなられてしまったのですが、生前私に事務所を引き継いでほしいという願いをお持ちだったことを知り、友人とともに「ソレイユ合同事務所」として事務所を開業したのです。その後しばらくして友人が移転したため、改めて当事務所を立ち上げたのですよ。
藤森 業務内容をお聞かせ下さい。
明石 相続、裁判手続、債務整理や不動産登記など様々なことを手掛けています。友人と開業した当初は、県内で一番若い女性司法書士ということを障害ではなくプラス材料と捉えて懸命に営業活動をしました。なかなか仕事が来なくて辛い時期もありましたが、真面目に取り組むうちに誠意を買って下さる方も現れ、徐々に軌道に乗ることができたのです。
藤森 ご苦労された分感じるやりがいも大きいのでしょう。
明石 ええ。今ではご相談に来られる依頼者、また普段から取り引きのある不動産屋さんや銀行さんなど、多くの方々から必要として頂いており、それが仕事をする上での大きな原動力となっています。私が出産を控えていたときでも、以前からお付き合いのある方などは「待っているから声を掛けてね」と言って下さったのですよ。そうした支えがあるからこそよりお役に立ちたいと思い、努力を続けることができています。
藤森 期待されることがさらなる成長につながるのですね。お仕事をされる上で気をつけていることは何ですか。
明石 依頼者の立場に立ち、親身になってお話を聞くことです。ご相談内容はもちろん、ご相談に来られる依頼者にも色々な方がいらっしゃいます。話し方も人それぞれで、単刀直入に結論から話し始める方や、話の最後に真意を明かして下さる方など様々です。私の仕事で重要なのは、話をいかに引き出してニーズを読み取るかだと考えていますし、じっくりお話を聞くことが一番喜ばれることだといつも感じます。ですから問題の解決とともにお話を伺う過程が重要だと意識していますね。
藤森 では最後に今後の目標を。
明石 専門知識を持っていても、依頼者の役に立てないと意味がありません。専門家である前に一人の人間として頼りにして頂けるよう、これからも依頼者のお気持ちの理解に努めて問題解決につなげたいと思います。