村野 はじめに、金子社長のこれまでの歩みからお聞かせください。
金子 当社は私の父が、特殊工業用ミシンなどの製作を手掛けるために立ち上げた会社なんです。私は学業修了後、自動車が好きだったことから運送関連会社へ勤務するようになりました。
村野 当時はお父様のあとを継がれる気はなかったのですか。
金子 ええ。しかし他にあとを継ぐ者もなく、周りからの後押しもあって、現場で一から勉強をすることに。実際に業務に携わってみると面白くて、すぐにのめり込みました。もともとものづくりは好きでしたので、天職だと思ったものです。そして2007年に代表取締役社長に就任。まだまだ新米社長で、様々な場面で責任と緊張を感じますね。
村野 現在はどのような事業を手掛けておられるのですか。
金子 半導体や液晶の製造装置部品の加工を行っています。「難易度の高い製品を正確につくり上げる」というのが当社の売り。そのために専門装置を導入するなど、技術力に特化するべく施設装備の充実に取り組んでいます。
村野 技術力が御社の特長なのですね。創業当初と業務内容も異なっていますが、どんな変化を感じておられますか。
金子 取引先なども変化し、創業時と比較して仕事量も随分伸びてきています。私自身、新しいことに挑戦するのが好きなので、仕事の幅も広がりつつあるのですよ。
村野 取引先はどのように開拓されているのでしょうか。
金子 私自身が営業を行っています。しかし、これまで築いてきたつながりから紹介いただくことが多いですね。
村野 お父様の時代からこれまで、頑張ってこられた成果がお客様にも認められているのですね。
金子 今の時代、飛び込み営業をしても仕事をいただける可能性は少ないですからね。やはり、これまでの実績や信頼関係が重要なのです。会社を運営する上で最も大切にしなければならないものだと考えています。
村野 では、お仕事で一番やり甲斐を感じられるのはどのような時ですか。
金子 複雑で高度な技術が必要とされる製品を仕上げた時に感じる達成感、そして、その製品をお客様にお渡しした時にいただく感謝の言葉──。それらが私に、充実した気持ちを与えてくれます。
村野 ものづくりの醍醐味ですね。今後の展望についてはいかがお考えですか。
金子 現在いただいている仕事を、確実に仕上げていくことが第一だと考えています。将来的には会社の規模を大きくし、自社製品を製造していきたいですね。そのためには人材の確保が重要。この業界は若手不足ではありますが、より良い人材と技術を育てられるよう、後進の指導に励んで参ります。 |