加納 はじめに岡崎社長のこれまでの歩みをお聞かせください。
岡崎 学業修了後、企業の下請け工場で働き始めました。しかし、当時はどれだけ頑張って働いても、生活していくだけの給与を受け取ることができなかったのです。勤めながら将来を考えてもずるずると同じ状況を引きずってしまうだけだと考え、思い切って退社。後のない状況へ自分を追い込み、各種金属買取・加工・販売、産業廃棄物収集運搬業、一般廃棄物収集運搬業などを手掛ける『オカザキ』を設立し、独立を果たしたのです。
加納 「何かを始めなければ」という気持ちが、社長の原動力となったのですね。なぜ、金属リサイクル分野で独立しようと考えられたのですか。
岡崎 物をつくるのが得手な人と、壊すのが得手な人がいますよね。私は後者でして(笑)。そうした性格もあって、壊れたものを分別するリサイクル業に興味を持ったのです。
加納 具体的に、どのような業務を行っておられるのでしょう?
岡崎 工場や商店などで発生する鉄などの金属スクラップやご家庭で不要なスチール家具、自転車、建築物を解体した後に発生する鉄製品などを回収しています。住宅を解体した後には、アルミサッシや電線なども出てくるんですよ。それら金属を、精錬所や鉱山会社、製鋼所などへ販売し、新たな製品へ生まれ変わらせるお手伝いをしています。スクラップは「ゴミ」などではなく、有価な資源なのです。
加納 近年は地球環境問題や資源不足で、特に金属スクラップのリサイクル需要が高くなっていますよね。中には金属製物干し竿や銅線を盗んで現金化する窃盗団まで現れているとか。
岡崎 ようやく業界が上向いてきたのに、残念でなりません。当社でも、まれに盗品と疑わしいものの買取を依頼されることがありますが、疑わしい品物の売買は絶対に行いません。
加納 近年は好調な金属リサイクル業界ですが、社長が独立した時代はどのような状況だったのですか。
岡崎 当時はまだ、金属リサイクルに対して企業の意識も現在ほど高くはなく、業界全体があまり景気のいい時代ではありませんでした。私自身もまだ若輩者で業務についてのノウハウもなく、苦労したものです。しかし、立ち止まるわけにはいきませんから、地道に地域の業者やご家庭を回って、金属や不要品を回収して回りました。
加納 それは根気が必要な作業だったでしょう。
岡崎 ええ。しかし、こつこつと業務を重ねるうちに、目を掛けてくださる企業が現れましてね。周囲の支えがあり、何とかここまで成長することができました。本当に協力していただいた方々には感謝しています。
加納 社長の努力が、今日の『オカザキ』さんを育ててきたのですね。
岡崎 私一人の力ではありません。当社は、お客様や取引先の力を借りて成り立っています。ですから、「誠心誠意」の心を大切にし、感謝の気持ちを忘れないよう努めているのです。
加納 そんな謙虚な姿勢が、周りの皆様から信頼されているのでしょう。周囲に同業他社は多いのですか。
岡崎 何社かありますね。しかし、地元に密着した展開で、小回りの利く「当社にしかできない仕事」を追求することで、独自性を強く打ち出しています。
加納 他社と同じ土俵で競合するのではなく、自ら市場を切り開いておられるのですね。では、スタッフの方にはどのような指導をしていらっしゃるのですか。
岡崎 金属は含有成分によって種類が異なるため、鉄やアルミの種類も多様なのです。ベテランでも詳細な判別は難しい。それだけ知識が必要とされますので、若手には一から教育していきます。
加納 金属リサイクルの「職人」を育てようとしておられるのですね。
岡崎 また、解体などは危険も伴うため、皆慎重に作業に当たるようにと言っているのです。有り難いことに、当社のスタッフは皆活発に業務に励んでくれていましてね。大きな事故を起こすこともなく、信頼できる人材ばかりなので助かっています。
加納 社長がスタッフの方々にとって働きやすい職場環境をつくられているからこそ、実力を発揮できるのだと思います。それでは最後に、今後の抱負を。
岡崎 金属鑑定機などを導入し、肉眼では鑑定が困難な金属も扱えるようになるなど、業務内容の幅を広げていきたいですね。しかし職場の整備を行うためには、盤石の企業体制を整える必要があります。それには地道に地域密着で活動を続けていくことが肝要。また、今後金属資源は減少する一方でしょうから、省資源やリサイクル業務の需要はますます伸びてくることと思います。皆様の信頼に応えられるよう、スタッフ一丸となってさらなる成長を目指していく所存です。
加納 『オカザキ』さんの業務は、今後の日本産業界になくてはならない業務となるでしょう。期待しています! |