小倉 まずは御社を立ち上げられるまでの経緯から。
谷口 私は以前電機関係の会社で管理職を務めていたのですが、体調を崩してしまい「このままで良いのだろうか」と考えるようになったのです。それで「社会にダイレクトに貢献できる仕事に携わりたい」と高齢者福祉の世界に飛び込みました。その後『アドバン』を立ち上げ、デイサービスセンターの運営に向けて現在準備中なのですよ。
小倉 高齢者福祉にも色々ありますが、何故デイサービスを選ばれたのですか。
谷口 高齢者は増えていく一方ですが、老人ホームなどの施設を増やすには限界がありますから、今後は地域密着型の在宅介護が中心になると考えました。また、住み慣れた地域から離れることなくサービスを受けることができますので、高齢者の方々にとっても良いと思うのです。
それに高齢者の自立支援が叫ばれていますが、ご家庭の介護だけではなかなか難しいのが現状。ご家族は高齢者の方を大切に思うあまり何でもお世話をしてあげたくなるのですが、それでは介護されている側も依存してしまいます。それが原因で寝たきりになってしまう方も多いんですよ。私の母もずっと自宅で介護していましたが、お風呂や食事が1人でままならなくなっただけでなく言葉までおぼつかなくなってしまったのです。そこで一旦入院し、その後老人保健施設に入所しました。家に帰ってきた今では会話もでき「デイサービスに行きたい」と言っています。デイサービスセンターに出向き、沢山の人と触れ合うだけでも刺激になりますし、リハビリもできますからね。もちろんお家でもできるだけ自立支援をしてもらい、日中はデイサービスに通って頂けば、機能の回復も望めます。ご家族の介護疲れを防止するためにも、一度プロの手に任せて頂きたいですね。
小倉 ではこちらならではの特徴とは?
谷口 当社は社会福祉法人ではなく、株式会社。高齢者の方々はお客様と捉え「お世話をする」というより「サービスさせて頂く」という姿勢で、さらに充実したサービスを提供していこうと考えているのですよ。お客様は人生の大先輩ですから、話し方一つとっても失礼のないようにするなど、当たり前のことを当たり前に、そして一つひとつのサービスに愛情を込めて行おうと思っています。
小倉 施設にはどのような工夫を?
谷口 当施設の中で一番特徴的なのはお風呂ですね。大風呂ではなく個室風呂にして、更衣室も分けてプライバシーを大切にしました。それに大風呂だと足が浮いてきてしまって安定が悪くなり、危険なんです。個室風呂は家庭と同じ形ですから、リハビリにもなりますよ。
小倉 オープンを控え、今後の展開が楽しみです。
谷口 まずは基本に重点を置き、整理・整頓・清掃・清潔・躾の5Sを徹底し、基盤を固めたいと思っています。まだまだ高齢者福祉業界は手探り状態であり、現在のデイサービスにも改善すべき点はたくさん出てくるでしょう。そういった点を一つひとつ見直しながら、地域の高齢者さんをずっと支え続けていきたいですね。 |