布川 まずは『村田プレス製作所』さんのこれまでの経緯から。
村田 当社は父が創業しました。自宅の近くに会社があり、家業は身近な存在だったのです。私は当初、事業を引き継ぐことは考えていなかったのですが、工業高校に進んだのをきっかけに、ものづくりの楽しさを見出しましてね。卒業後は、すぐに当社に入社。仕事が楽しくて気がつくとここまできていたという感じです。
布川 充実感をもって業務に当たっておられるのですね。先代はどのような方だったのですか。
村田 まさに、職人でした。現在はすべて機械で加工していますが、先代はたった1台の機械からスタートし、ドリルなどの工具を使って手作業で金型を加工していたんです。私は先代のそばに付き、その高い技術を学ばせてもらいました。
布川 優れた技術者であられる先代のもとで修業されたのですね。
村田 また、先代は周囲からの人望も厚く、今でも周囲から「先代にはお世話になった」と声をかけていただくこともあるほどです。取引先とも厚い信頼を築いていたため、スムーズに代替わりを行うことができました。先代が築いてきた信頼関係は、当社の基盤となっています。
布川 では、事業内容について詳しくお聞かせください。
村田 金属小物や金型の製作・加工を手掛けています。具体的には洋式トイレのふたがゆっくりと閉まるように調整するバネやカメラの部品などですね。複数のお客様と取引させていただく中で、扱う種類が多岐にわたるようになりました。
布川 分野を問わず様々な部品を手掛けていらっしゃるのですね。
村田 当社が手掛けた部品は、製品として完成すれば外から見えなくなってしまうものがほとんどです。しかし、ひとつでも部品がなければ製品は成り立ちません。スタッフには、そのことに誇りをもって業務に取り組んでもらいたいです。
布川 産業を陰で支えていらっしゃるのですね。現在、スタッフは何名?
村田 5名です。私が生まれる前から当社で働いてくれている者もおり、スタッフというより親戚のような存在です。
布川 今後の展望についてはどのようにお考えですか。
村田 自動車部品など新しい分野にも挑戦していきたいと考えています。そのためにも人材の増員を検討中です。加工業は正確にできてあたりまえ。しかし取引先からは「いつも確かな仕事をしてくれてありがとう」と言っていただくこともあります。我々の思いが伝わっていることを実感し、とてもうれしいですね。これからも、お客様に安心して仕事を任せていただけるよう、さらなる品質向上と早期納期を目指して取り組んでいく構えです。
布川 陰ながら応援しています。 |