布川 まずは細井社長の歩みから。
細井 米国やフランスでの留学を経て、父が経営する『ジー,アール,ブラウン』に入社しました。代表取締役に就任したのは最近ですが、数年前に父が体調をくずしたころから、すでに運営にも関わっていました。
布川 では、詳しい事業内容を。
細井 創業当初はマンションや店舗の賃貸業務をメインに手掛けていました。当社が所有していた土地を有効活用するべく遊技場をオープンし、私はそのホールスタッフとして当社に入社したのです。私に代替わりしてからは、遊技場経営に力を入れています。
布川 パチンコ業界はここ数十年で大きく変わってきたのではありませんか。
細井 ええ。新しい台が短い期間で入れ替わるようになり、時代を先読みする力がますます必要になってきたと実感しています。パチンコ台は1台でも高額なため、新機種が出たからといって、すぐに何台も購入できるものではありません。それに、人気が出るかどうかもふたを開けてみないとわかりませんから。台数によって入荷時期も異なってくるため、新台にいくら投資するかは、毎回難しい選択なんです。また、営業時間や広告・宣伝など、遊技場に対する規制も常に改正されているので、情報収集は欠かせませんね。
布川 なるほど。常にアンテナを張っておかなければならないのですね。お店を運営する上で、細井社長が大切にしていることは何ですか。
細井 店舗展開を目指すのではなく、既存の店舗を拡充させることです。私は当店を、地域の人に楽しんでもらえる店にしたいと思っています。オープン以来、地域に密着した運営を行っているので、お客様の中には、私の幼少時代を知っている方もいらっしゃるんですよ(笑)。
布川 アットホームな店舗なのですね。
細井 限られたメーカーから遊技台を購入することになるので、機種で差別化を図るのが難しいのです。ですから、当社では“従業員に会いに来てくださるお客様を増やそう”という方針を採っています。「またいらしてください」と声を掛けたお客様が、再び来店された時は本当にうれしいですね。こうしたお客様とのふれ合いは、接客業の醍醐味だと実感しています。
布川 従業員の人材育成についてはどのようにお考えですか。
細井 毎日の仕事が流れ作業にならないよう、目標を設定して業務に取り組んでもらっています。アルバイトを含めて、数カ月、1年と経験を重ねていく中で、接客や運営など関心が強くなる業務は人それぞれです。そのため、全員が同じ目標を掲げるのではなく、それぞれの興味、能力に合わせた目標を設定しています。従業員は、当社で一から経験を積んだ者ばかりで、みなそれぞれの目標に向かって頑張ってくれているんですよ。
布川 明確な目標が意欲を高めているのでしょうね。
細井 また、専門知識を身につけたいという意欲のある従業員には、積極的に講習会やスクールに参加してもらっているんです。経営戦略講座や資格取得のための通信教育を長期にわたって受講している者もいます。期間や回数にかかわらず、必要な費用は会社が負担しているので、従業員には積極的に知識を習得してほしいですね。
布川 そうした社長のサポートが、従業員のレベルアップを後押ししているのですね。最後に、今後の展望について。
細井 創業以来続けている不動産部門では大きな仕事が一段落し、遊技場経営においても、従業員の能力が上がり、事業基盤が固まってきました。そろそろ次のステップへ向けて始動していきたいと考えています。具体的には、飲食業界への進出を検討しておりましてね。その準備のために、私自身も大学院に通い勉強を続けているところです。これからも地域密着の姿勢は変えることなく、従業員と共にステップアップを目指していく構えです。
布川 私も応援しています。本日はありがとうございました。 |